2015年9月30日水曜日

100均のLEDライトのランタイムと耐久の調査。

この記事は、2015年までの100均LEDライトに関する調査です。
8つの製品を調べたので、記事がゴチャゴチャしています
使用した電池はすべてエネループです。

LED懐中電灯mini (別名:LEDハンドルライト) と LEDランタン2020年でも販売しており、安定した性能を持っています。

各製品ごとに、1本か2本ずつしか測定していませんが、本来は個体差(不良)を考慮して何本も測定するべきです。
私が測定した物だけ不良かもしれませんから。
(品質が安定していれば不良品を掴まされることも少ないのですが)

ごく一部の製品を除き、LEDが焼けました。
しょせん使い捨て商品で、寿命など考慮されていません。

結果
(1) スーパーLEDズームライト(ダイソー、単4 x 3本)・・数回で焼けた。
(2) BLT LED LIGHT(フレッツ、単3 x 1本)・・・数回で焼けた。
(3) LED懐中電灯mini(ダイソー、単3 x 1本)・・・安定。
(4) LED懐中電灯BIG(ダイソー、単3 x 3本)・・・即焼けた。
(5) LEDライトLDX(フレッツ、単3 x 3本)・・・即焼けた。
(6) LED懐中電灯(ダイソー、単3 x 2本)・・・数回で焼けた。
(7) 3LEDライト(ダイソー、単4 x 3本)・・・数回で焼けた。
(8) LEDランタン(ミーツ、単4 x 3本)・・・安定

・・・安定、高耐久。
・・・少しずつ暗くなっていくが何回か使える。
・・・ほぼ即死、1回で明るさ激減。

測定方法
グラフの縦軸の明るさ(ルクス)の値は 100倍して読んでください。表記ミスです。

ライトを照度計HS1010のセンサーに密着させ、明るさ(ルクス)を測定しました。
一部のライトはセンサーとの間に隙間ができて少し光が漏れます。
つまり、異なるライト同士の明るさを比較しないようにしてください

無風の屋内で測定し、気温は約20℃~25℃。
個体差をなくすため、すべて分解して接点(スイッチ、電池ボックスの端子、電池)を磨いてあります
要するに錆取りをしています。
そのため電流が大きくなり、明るくなり、発熱します。
(ただしスライドスイッチ型ライトはもともと接触が良好なので磨いてません)
さらに何度かスイッチを入れ直して明るさが最大の接触になるように調整してから測定しています。
つまり、もっとも明るい状態、LEDが焼けやすい状態で測定しています。
しかし、最初から接触の良い個体も販売されているので、別に特殊な条件での測定という訳ではありません。
錆びているライトは暗く、焼けにくいのです。

電池切れになるまで測定せず、途中で測定を打ち切ってる場合があります。
耐久測定では、電池が満タンの時の高い電圧(発熱)の影響がほとんどなので、十分電圧が下がってくると発熱が少なくなり、影響無しとみなして打ち切っています。
また、測定数が少なくて綺麗な曲線を描いてないグラフもあります。

充電から24時間以内のエネループを使用しています。
充電直後のエネループと24時間放置後のエネループでは、開始から数分以内の明るさが段違いなので、最初の数分は無視してください

100均ライトのプッシュスイッチは、錆びや噛み合わせなどの接触抵抗の個体差が大きいので、参考にならないかもしれません。
ひどい物はスイッチだけで4Ω以上あるのを確認しました。
研磨前は明るさが大体2~3割ほど低く、しかもスイッチを入れるたびに明るさが不安定で、測定中もブレがありました。
このような100均ライトでも接点を研磨すると明るくなりますが、その分だけ焼けやすいです。

全体の比較(初点灯)

ライトごとに光の漏れ方が違うので、ライト同士の明るさ(縦軸)を単純に比較しないでください。
持続時間(横軸)は比較しても良いです。
「点灯から○分経つと、明るさが○%まで落ちた」・・・という感じに、割合で見てください。

上のグラフの「9LED ver3」 は改造品で、意味のない測定だったので記事から削除しました。

BLT LED LIGHT
単3 x 1本。
ゴム臭がするライトです。
初回からじわじわ焼け始め、5~6回目から顕著に焼け始めています
ランタイムがほぼ据え置きで、明るさだけ劣化しているので少しずつ焼けてます。
もし接点の酸化(接触不良、抵抗値の増大)なら明るさが減ってランタイムが伸びるはずです。
(他にもう1本測定しましたが、数回の使用で焼けました。)


↓LEDの両端に銅線をハンダ付けして放熱を試みましたが無意味でした。


ダイソーのスーパーLEDズームライト

単4 x 3本。
ヘッド部分をスライドさせると照射範囲を変更できます。(ワイド~スポット)
100均ライトの中では珍しく、レンズを使った均一な配光です。
側面のリング(写真の緑の部分)が光るので使用者の位置が分かりやすく安全です。

6回目くらいから焼けています
他に2本ほど測定しましたが、数回の使用で焼けました。
ワイド照射の方が先端から出る光が多いため、ワイドにして測定しています。

ダイソーのLED懐中電灯mini
別名、「LEDハンドルライト」として2020年でも販売されています。
青白い光でかなり暗いのですが、単3 x 1本で実用20時間ほど持ちます。

「砲弾型LED」で、エネループ満タン時でも約6ルーメンしかありません。
照射先の中心のみとても明るく、その周囲がほんのりわずかに明るいというタイプです。

エネループで9回使用しましたが、焼けていません
暗いおかげで耐久性が良いようです。
スライドスイッチは凸凹が少なくて滑りやすいので、少し力が必要です。

縦置き、横置きのどちらでも安定します。
ポケットに入れるには大きすぎますが、持ちやすい形状です。
防水機能はありません。
電池ボックスの蓋が外れやすいので、私は輪ゴムを巻いています。

かなり暗いので夜道での使用はとても厳しいですが、とにかく長持ちするので屋内の非常用として悪くないでしょう。
消費電力が低いので、アルカリ電池でも長持ちします。
昔の白熱球時代の懐中電灯はこれくらいの明るさでしたが、今見ると暗いですね。

たまにスイッチの接触不良品が存在します。(硬すぎたり、ゆるすぎたり)
また、砲弾型LEDなので「明るさの個体差」が大きいという問題があります。
所詮100円なので、必ず作動チェックを行ってください。

↓こちらは2020年6月にダイソーで購入した「ハンドルライト」。
偶然、明るい個体を購入できましたが、実用12時間ほどです。
こちらもLEDは焼けませんでした。


ダイソーのLED懐中電灯BIG
単3 x 3本。
もっともひどい結果になりました。
1回で焼けて明るさが半分未満になっています
使い捨てライトです。
下記の「LEDライトLDX」とほぼ同じ製品です。


フレッツのLEDライトLDX

単3 x 3本。
こちらも1回で焼けています
LED懐中電灯BIGと同じような部品でしたが、こちらの方が何故か明るいです。
しかしLDXを1回使うと、LED懐中電灯BIGとほぼ同じ性能になりました。
以降の焼け方も似てます。


↓LDXとLED懐中電灯BIGの基板の比較。
おそらく個体差でしょうが、LDXの方が黄身が大きいです。
それ以外は基板の印字がちょっと違うだけですね。

ダイソーのLED懐中電灯


単3 x 2本。
似たようなスペックのLDXやLED懐中電灯BIGより耐久性が良いですが、4~6回目くらいから焼け始めました
焼ける速度が遅めなので、どうしても単3が使いたい人は、コレか懐中電灯mini(暗い)がいいでしょう。
こちらは電池2本なので充電がしやすいです。


ダイソーの3LEDライト

単4 x 3本のレンズ式ですが、配光が中央に絞られているので広範囲を照らせません。
4.7Ωの制限抵抗と砲弾型LEDが3つ使用されているだけなので、やはりすぐに焼けてしまいました
ズームより耐久性が低いです。

ミーツのLEDランタン(LED LANTERN)

定格の高そうなLEDと放熱器が付いているランタンです。
100均で放熱器付きのLEDはこれが初めてでしょう。
単4 x 3本。
ミーツという100円ショップで購入しました。セリアにも売ってました。

10回程度では焼けないようです
それほど電流は流れていませんし、放熱器が付いているので当たり前ですね。
しかしプッシュスイッチなので接触が不安定です。
グローブ(光を柔らかくしている半透明な側面)を外し、LEDに密着させて測定しました。
そのため、他のライトより高い数値が出ています。

↓おまけ。
標準状態ではベンチレーター(屋根)の内部が黒っぽくて光を吸収してしまいます。
アルミテープを貼って反射すると、グローブ越しの測定で照度が5700から6400と10%アップしました。

2015年9月27日日曜日

白光とgootの「ハンダ付け用クリーニングワイヤー」を比較。



白光とgoot(グット)の真鍮製「クリーニングワイヤー」2種類を比較しました。
クリーニングワイヤーはとても便利です。
コテ先のハンダメッキを剥がし過ぎず、手軽に、最小限のクリーニングを行えます。
1~2回ほどコテ先を抜き差しするだけで、コテ先の表面の古いハンダを除去し、銀色の新しいハンダメッキが顔を出します。
コテ先の温度がほとんど下がりません。
コテ先にメッキが残っているので酸化しにくいです。
白光「599-029
29.5g 
1個入り。
Made in China。

goot「ST-40BW
1個あたり14.8g
2個入り。
Made in Taiwan。
ほぼ599-029の半分のサイズです。
本来は小さな容器「ST-40」に使用する物です。
並べないと分からないレベルですが、白っぽい599-029に比べて茶色い感じが強いです。
銅の割合が多いのでしょうか?
全体が1つの袋に入っており、さらに個別に袋に包装されています。

比較
↓1個ずつ並べました。
小さなST-40BWを2個束ねると、ほぼ599-029と同じ感覚で使用可能です。
つまり差がありません


通販で買うと送料が高いです。
白光の599-029はヨドバシが安いです。
GootのST-40BWはあんまり売ってないです。
容器ごと買い換えた方が安くなることもあったり。

私は白光の金ぴか容器「599B-01」を使用しています。
こいつに小さなST-40BWを1つだけ入れても使用は可能ですが、隙間ができるので、こて先を突っ込むときに少しワイヤーが左右に動いて使いづらいです。
こて先の先端が太いとワイヤーに引っかかるので、さらに動きやすいです。
2つ入れると満杯になるのでずれにくくなります。


クリーニングワイヤーは外側だけでなく、裏返したり、ペンチなどを使って内側を露出させれば長く使えます。

2015年9月11日金曜日

非接触式の放射温度計 SS5580(DT8580)。

Amazonで放射温度計を購入しました。
ちょっと怪しげな部分がありますが、なかなか役に立っています。

放射温度計は慣れれば使い勝手が良いのですが、使い方を熟知していなければ全く測定できません。
他社の製品も使い方は大体同じです。
概要
(1) 表面温度しか測れません
表面温度は変動しやすく、風、気温、直射日光などの影響を受けやすいです。

(2) 放射率に関する知識が必要です
対象の材質や色によって誤差が出ます。特に光沢のある物、金属、透明な物は要注意。

(3) 体温計にはなりません
表面温度しか測れないので不可能です。
また、医療機器ではありません。

(4) 温度ドリフトに注意
放射温度計を急に気温差のある場所へ移動させると回路が正しく動かず、誤差が出るという特性です。
温度が安定するのを待ちましょう。


中身はcheermanという中国メーカーのDT8580という製品のようです。
測定温度の上限は580℃までと記載されていますが、ちょっと怪しいです。後述。

↓液晶にはバックライトがあるので暗いところでも見えます。
バックライトはオンオフ可能。
トリガーを離した瞬間の温度(大文字)、測定中の最高温度(MAX)、放射率(ε)が一画面で表示できます。
写真はちょっとボヤけていますが、実際はもっとクッキリしています。



怪しげな部分
(1) 説明書は中国語と英語です
(2) 振ると、内部からカラカラと何か部品が外れているような音がします
(3) 「SainStore JP 「サインストア・ジャパン」が販売し、Amazon.co.jp が発送します。」で購入しましたが納品書が入ってませんでした。

仕様

電源:  新品の9Vマンガン電池(6F22)が付属しています。中国PAKKO社製。
測定範囲:  -50~580℃
ポインタ:  赤いレーザーポインタが上下に2本。

電池
100均で9Vアルカリ電池が販売されているので困ることはないでしょう。
電池を上手くスライドさせて電池ボックスにハメ込むタイプです。
レーザーポインタとバックライトをオンにすると消耗が激しいでしょうが、どのくらい差がでるかは不明。
付属のテスト用マンガン電池では、レーザーポインタ + バックライト点灯で連続20分ほど使用すると残量低下マークが表示されました。
目安として、マンガンはアルカリの半分程度の容量です。

レーザーポインター
個体差でしょうが、私のはポインターがちょっと上にずれてました。
2m先を狙うと5cm上にずれてました。
多少ずれてても問題なく使っています。
発熱体の輪郭付近(下や左右)を測定してみるとズレが分かります。
(発熱体の上側は暖かい空気が昇っているのでズレが分かりにくいです)
ポインターは銃口から約36cmの距離で交差するので、近距離だとどこを狙ってるか良く分かりません。
ポインターはかなり強くて視認性が良いので、人に向けないようにしましょう。
霧の出ている夜に使用したところ、50m先まで赤い光の線が伸びたのを確認しました。
ポインターは照準を合わせるためのもので、オフでも測定できます。

 電源オンオフ
トリガーを引くと電源オン。
起動は約1秒で速いです。
操作をせずに30秒経つと自動的に電源オフ。
他の製品は6秒~20秒など短めらしいので、この製品は使いやすい方だと思います。
この製品は反射率を設定できますが、電源がオフになるとリセットされます
そのため自動オフの時間は長い方が良いでしょう。

測定方法
電源オン時にトリガーを0.5秒ほど引き続けると測定します。
(一瞬引くだけでも表示されますが、精度が出ないでしょう。)
トリガーを離すと「ピピッ」という音が出てホールド状態(表示が固定)になります。
トリガーを引き続けると連続で測定。数値は約0.5秒ごとに変化します。
接触式温度計の場合は測定に数十秒から数分かかりますが、こちらは約0.5秒と驚異的な速度です。
(特に接触式温度計は接触面積が重要なため、固体相手だと時間がかかります。)
ただし、こちらは放射率の問題で測定が難しい物があります。
放射率は設定で変更できます。
モードボタンで機能切り替え。
モードボタンを押すたびに、トリガーを押し始めてからの「最高温度」、「最低温度」、「平均温度」、「測定開始からの差分」の機能が1つずつ切り替わります。
これらの値は画面の下部に1つだけ表示できます。
つまり「現在の温度」と「最高温度」を一画面で同時に表示できます
他の中国製品だと同時に表示できず、モードボタンを押して切り替えなければならない物がいくつかあるようです。


放射率
放射率εを変更可能。▲や▼ボタンを押すと増減。
しばらく押し続けると素早く増減する。
ただし、電源がオフになると標準値の0.95に戻ってしまう

精度
0℃~100℃の範囲しか測っていませんが、割と良好な模様。
下記の実験結果を参照してください。
放射率の高いものはあまり現実的ではありません。
特に光沢のあるものは、「接触式温度計」と比較してどれだけ差が出るか確かめなければならないでしょう。
炎を直接測ったり、気体もダメですね。
網戸などスカスカな物もダメ。
ガラス越しに外の気温を測ることはできません。ガラスの温度が出ます。
また、測定しているのは表面だけなので注意が必要です。

謎の温度範囲
箱には温度範囲の部分だけ「-50℃~580℃」というシールが貼られています。
箱には精度や応答時間などが印字されていますが、温度範囲だけシールです。
モード設定から、一定の温度に達するとアラームを鳴らすことができるのですが、何故か最高温度800℃に設定されています。
最低温度アラームは-50℃に設定されているので正しいです。
「測定限界に達するとアラームを鳴らす」という仕様のはずなので、800℃が測定できないとおかしいです。
「精度が出るのは580℃まで」と考えた方が無難でしょう。

いろいろな物を測定

9/6日の晴れの正午ごろ、気温27℃、湿度60%。
前日に小雨が降っています。
残暑も落ち着いてきた頃で、直射日光は暑いですが、エアコンは必要ないかな~といった感じです。
下記はすべて同日、同時間帯に測定しました。
放射率は変更していません

(1) 半田ごて
こて先は小さすぎますし、酸化したりコゲが付いて放射率がデタラメになるため、正確な測定は無理です。
何か「黒い物体」にコテ先を長時間当てて加熱し、その黒い物体を測定すれば精度が上がると思われますが、適当な物が見当たりません。
やっぱりテスターなどに付いているK型熱電対や、専用のコテ先温度計じゃないとダメですね。
3m先からコテ台を測定すると、気温より3℃ほど高く表示されたので「あ、電源が入ってるな」と分かります。

(2) 体温
日陰で測定すると32~34℃付近を示します。
体表の温度なのでこんなもんでしょう。
気温や風が影響するので体温計として使ってはいけません。

(3) 氷を浮かべて良く混ぜたカフェオレ
液面を測定すると0℃~2℃ほどでした。
まぁまぁいいんじゃないでしょうか。

(4) トタン
■■■■■
↑これくらいの色のトタンです。
60~65℃でした。
太陽光を吸収してかなり熱くなってます。
8月の真夏日だとトタンが70℃を超えて素手で触り続けると火傷してしまいます。

(5) プランターの土の温度
直射日光の当たる「乾燥した培養土」を測定すると63℃ほどを示していました。
上述のトタンとほぼ変わりません。
ホームセンターなどで低価格で販売されている植物用の土です。
タニタの接触式温度計(TT-533)で地表から2cm下の部分を測定すると42℃、地表スレスレだと63~68℃です。
土中温度を測るときは、直射日光を遮った状態にして掘り、素早く測る必要があります。
日陰にしつつ2~3cm掘って放射温度計で測定すると44℃とまぁまぁ良いです。
ついでに、常に日陰になっているプランターの土の表面を測定すると35℃。
直射日光のおそろしさが良く分かりますね。
というわけで、放射温度計はしょせん「表面」の温度しか測定できません
土の表面で反射した太陽光がセンサーに影響しやすいので、太陽光を遮ってから素早く測定します。
測定対象に一瞬だけ手で触ったり、直射日光がちょっと当たるだけですぐに影響が出ます。
特に熱伝導率の低いもの(プラスチック類)を触ると、なかなか熱が分散しないので厄介です。
机を触って測定すると、そこだけ温度が上がってるのが分かります。
 
(6) 室内の壁
白い壁紙、茶色い木製のドアなどを測定しましたが、他の気温計とほぼ同じで±1℃程度で良好です。
というか気温計の方が当てにならないので、乾湿計を使わないと精度を論ずることはできないでしょう。

(7) 近所の屋根とか木とか
かなり距離があるので正確な測定は無理ですが、石瓦の屋根は基本的に45~50℃近くです。
石瓦は太陽光が反射しているので正確かどうか分かりません。
葉の生い茂っている針葉樹「ビャクシン」は気温とほぼ同程度です。
緑のカーテンというものでしょうか。

(8) お湯を真っ白な陶器の皿に入れて測定
よくかき混ぜ、放射温度計で57℃、タニタで59.5℃。
放射率は0.95から変更していませんが、意外と差がありませんね。
水は0.1mm以上の深さがあれば放射率は0.96だそうです。
容器はほとんど関係ないようです。
ただし、大量の湯煙(水蒸気)ごしに測ると誤差が出る可能性があります。

その他
冬は窓際の壁がちょっと低温なのが分かります。
カーテンも冷たいです。
エアコンの吹き出し口の温度も目安程度に測定できます。
電源が入っているACアダプターやWi-Fiルータ、液晶モニタ、扇風機のモーター部分などを測定してみましたが、数m先からでも暖かいのが分かります。

他の中国製品は、医療機器でもないのに「赤ん坊の体温を測定できる」などと宣伝しているメーカーが存在します。
危険なので行わないように。
表面の温度」しか測れないので、測定結果は当てになりません。
風の影響、測定する部位、汗の有無でころころ変わります。
「体温」が1度でも上下すれば赤ん坊にとっては大問題です。

2015年6月11日木曜日

ダイソーの「5LEDスタンド」。


仕様


名称5LEDスタンド (5LED Circuit Standing Lamp With ON/OFF switch)
製造Made in China
電源単3 x 3本
材質ポリプロピレン、ステンレス
LED砲弾型 x 5個。電球色(黄色)。
制限抵抗合計20Ω。10Ωチップ抵抗+10Ωカーボン抵抗。

雑感
筐体の作りはなかなか良いと思います。
今まで100均で発売されたスタンド型の中ではかなり良い方です。
「商品カラーをご確認ください。」と書かれた穴から色を確認できるはずですが、いまいち良く見えませんでした。
光の拡散性能や、暗い場所での見つけやすさを考えて、白を購入しました。
後日、黒を買いましたが、光の拡散性はあまり変わらないようです。
白は点灯したときに基板が透けて見えやすいです。
でも暗いところでも見つけやすい白がお気に入りです。

↓ スイッチは見づらいので、黒い油性ペンで目立つようにしました。
色付きシールや蓄光シールを貼ってもいいですが、接着剤でシッカリ貼らないとズレます。

フレキシブルアーム(蛇腹)なので照らす方向を変えられます
真上も照らせます。
真下を照らすとLEDの光が直接目に入ってこないので眩しくありません。
(これはランタン型のライトには真似できない部分です)
特定の方向だけを照らす方式ですが、5つのLEDが広めに配置されているせいか、照射範囲は広いです。
照射先は光が柔らかく分散します。
アームの硬さは丁度良いです。
スイッチは100均ライトによく使用されている安物スイッチなので、ちょっと硬くて音がします。
また、底面の電池ボックス蓋の爪がちょっと出っ張っているので、触ると少し揺れます。
しかし単3電池3本で重さがあるため、それほど不安定という訳でもありません。

↓ ちょっと中の基板が透けて見えます。

LEDはいわゆる電球色(黄色)で、エネループなどのニッケル水素電池で使用するとそれほど明るく感じません。
これで長時間の読書は目が悪くなりますね。
できれば白色の方が良かったです。
枕元でノートPCのキーボードを短時間だけ照らすとか、携帯電話をいじるときの照明、夜中にトイレに立つときの照明として良いかも。

照度測定と耐久試験
↓ 分解してスイッチを磨き、エネループを使ってランタイム(稼働時間)を測定しました。
電池の残量に従って少しずつ暗くなっていくタイプです。
エネループで明るさが50%に落ちるまでの時間は、24時間くらいです。
グラフの縦軸(明るさ)は100倍して読んでください。桁を書き間違えました。

↓ もう一つ購入して測定。
スイッチを磨きましたが、こちらは「少し暗くて長持ちする個体」です。
調べたところ接触などは問題なかったので、LEDに個体差があるのでしょう。
こちらはエネループで明るさが50%に落ちるまでの時間は、38時間です。
かなり差がありますね。
10回ほど使用したところ、LEDは焼けませんでした。(気温15℃~20℃で測定)

スイッチの錆がひどいほど、「暗くて長持ちタイプ」に変化します。
つまりスイッチを磨くと明るさが向上する可能性があります。
他の100均ライトと同じく安物のスイッチを使っているので錆が影響しやすいです。
スイッチの錆がひどいものは、軽く動かすだけで接触不良になって光が点滅することがあります

5LEDスタンドは電池切れ後(電圧が1Vを切った後)もある程度明るさを保つので、非常用としても使える製品です。
これくらいの明るさなら、アルカリでも長持ちします。
ただし、スイッチは接触が悪い安物なので、なるべく分解して磨いた方が良いです。


写真








分解
底面のネジは、#1のプラスドライバーで開けられます。
LED側の外周付近に、白い円盤が挟まっている構造です。
隙間からカッターナイフ等を差し込んでテコの原理で外すことができます。
カッター刃が折れて飛ばないように注意しましょう。
カッター刃をテープで覆っておくと折れても飛びません。
LED基盤と白い円盤はホットボンドで2点が接着されています。

改造 (1W LED化 + USB化)

なるべく通販を使った改造は避けていますが、Amazonで売ってた「海渡電子」製の1WのLEDと、星形ヒートシンクに換装しました。
色温度は6000K~6500Kです。
よくある青白っぽいLEDと違い、太陽光に近い自然な感じで視認性が良いです。
かなり使い勝手が改善しました。
ハンディライトと違って空間に余裕があるので、改造は楽でした。
色が自然なので、少し電流値を低くしても見やすいです。
耐久性も大幅に向上するので、抵抗器を減らしてフルパワーで動かしても焼けません。


↓ 電池式のまま、海渡電子の1W LED、カーボン抵抗10Ωにして測定。

標準LED (このページの上の方のグラフ)
(電池を50%ほど消費した時点で)明るさ2.8万 LUX
ランタイム約20時間

1W LED
(電池を50%ほど消費した時点で)明るさ4.2万 LUX
ランタイム約20時間

標準のLEDとの効率差が歴然です。
ランタイムは同じなのに明るさが1.5倍くらいあります。
ちなみにカーボン抵抗を0にしてもLEDは焼けません。

次に、USB化(5.0v)して抵抗10Ωのみに改造したところ、4.95V、170mA、8.4万LUX(一定)でした。
PCに接続して気温20℃くらいで300時間ほど動かしてますが、LEDは焼けていません
フレッツなどで販売されている「LED LANTERN」のLEDとヒートシンクに換装しても良いのですが、こちらはちょっとLEDの色が白っぽいです。

追記・・・USBで1日6時間ぐらい点灯させ続けて1年ちょっと使いましたが、明るさは7.9万LUXでした。
まだまだいけますね。
1W + USB化はPCの周囲を照らせるので良く使っています。
PCがスリープの状態でも通電しているので常夜灯代わりにもなります。

↓ 500Ωの抵抗を追加して、スイッチオフでも弱く点灯するように改造。
枕元に置いておけば、夜中でも卓上時計やスマートフォンがギリギリ見えます。
「未点灯」の画像は、デジカメでは補足できないほど暗いので真っ黒になっています。


5LEDスタンドのSMD版
2018年11月ごろから販売されています。
砲弾型LEDがSMD(表面実装型LED)に強化されています。
筐体の色は、いわゆるパステルカラーのみです。


2015年2月12日木曜日

「ハンダ吸取りポンプ」にシリコンチューブを取り付ける。

ハンダ吸取りポンプを3つ持っています。

(1) ダイソーの紫色のハンダ吸い取りポンプ(200円)。ダイソー2代目。
(2) ダイソーの青色のハンダ吸い取りポンプ(200円)。ダイソー3代目。
(3) 白光のスッポン18G(Amazonで1400円くらい)。

↓ダイソーの吸い取りポンプ2本。

シリコンチューブを取り付けると、ノズルと基板との隙間が少なくなって、吸引力が上がります。
また、ノズルを熱から守る効果があります。

ホームセンターの太いシリコンチューブ
ホームセンターで外径6mm(穴・内径4mm)のシリコンチューブが切り売りされていたので、購入して取り付けてみました。
シリコンチューブの先端が、ノズルよりも1mm出っ張るように取り付けました。
なかなか良いです。
シリコンチューブは店によって性質が違かもしれません。

写真ではノズルの側面に黒い焦げ目がありますが、わざとコテ先を当てて溶かしてみました。
どう見てもダイソーのノズルより、シリコンチューブの方が耐熱性が良いです。
シリコンチューブは安く、金太郎飴のようにハサミで切り取ればいくらでも予備を用意できます。
ただしシリコンチューブの分だけ先端が太くなっているので、細かい部分に差し込めなくなります。

通販の細いシリコンチューブ

Amazonで「金天馬(きんてんま) シリコンチューブ 3×4mm 3m kw91157 透明」を約1000円で購入し、ノズルに取り付けてみました。
ノズルより3mmほど出っ張るように取り付けました。

チューブが細いので、ピンセットなどを使ってチューブを広げながら取り付けるか、ノズルをカッターで削らないと装着できません。
このチューブはノズルより外径が1mm細いです。

ノズル内部とチューブ内部にオイルを塗布してハンダがこびり付かない様にしました。
さらにコテ先を差し込むための切れ込みを入れて隙間が少なくなるように加工。
かなり改善しました。
ホームセンターの太いシリコンチューブ(内径4mm/外径6mm)より柔らかいので、基板に合わせて変形してくれます。

細いチューブを付けたおかげで、基板に差し込み易くなりました。
しかしノズルが細くなったということは、大きなスルーホールを丸ごと覆いきれなくなります。

白光の温調こて「FX600」を420℃設定にして、50回ほど基板にハンダ付け&吸い取りの練習をしてみましたが、チューブは劣化していません。
ニクロムコテだとワット数次第で500℃超になるので、少し劣化するかも。
使っているとチューブ内部に茶色いヤニが付いて汚れるので、綿棒で清掃します。

↓練習後。
飛散したハンダが付いて汚く見えますが、かるく拭けば取れます。

ポンプを上手く使うには次の2点が重要です。

(1) 高温のコテを使って対象となるハンダを完全に溶かす。
ハンダは高温になるほど流動性を増し、吸い取りやすくなります。
逆に、温度が低いと吸引中に固まってしまうので厄介です。
熱容量の大きな部品を外す時は火力が必要です。 

(2) ノズルと基板との隙間を無くす
どんなに吸引力が強くても隙間があれば空気が漏れて話になりません。
掃除機と同じです。

アルミホイルで耐熱性を上げる

ノズルをアルミホイルで覆い、側面からテープで接着して、針で先端に穴を開けました。
アルミホイルは1枚です。
重ね張りすると隙間が出来るのでよくありません。
アルミホイルとノズルの間になるべく隙間が空かないようにテープで引っ張りながら貼り付けます。
ノズルをずっとコテ先に当て続けると、テープの粘着剤が熱で溶けて緩くなってきますので、短時間で済ませましょう。
アルミホイルは、シリコンチューブと違って吸引力を高める機能はありませんが、耐熱性は向上します。