2014年9月6日土曜日

高性能な殺虫剤「洗剤水」。

洗剤水(洗剤を水道水で薄めたもの)をハンドスプレーに入れて使っています。
虫にただの水道水をかけても死にませんが、洗剤をほんの少し混ぜると強力な殺虫剤に変化します。
洗剤を水道水で50倍~100倍に薄めるだけなので、安くて簡単に作れます。

キッチンや浴室に湧いたコバエも即死です。
夏場の庭の蚊にも使えます。
三角コーナーやゴミ箱を洗剤水で濡らしておくとコバエが湧きにくいです。
色々試すうちに、むしろ虫を殺すのが楽しみになってしまいました。

↓ ハンドスプレー(霧吹き)
できれば、透明なPET製のほうが中の液体が見えて便利です。
霧の大きさを調整出来る物をお勧めします。
庭で大量に殺虫する場合は「蓄圧式スプレー」の方が楽です。
私は工進のHS-401BTという蓄圧式スプレーを使っています。


虫が死ぬ理由

一般的に、虫の気門(呼吸口)は油や毛で覆われており水をはじきます。
また、自力で閉じることもできます。
気門は横腹などの濡れにくい場所に配置されていることが多いです。
雨に濡れて死ぬ虫はほとんどいませんよね。
しかし、洗剤水は油となじむので、虫の体全体に張り付いて窒息させます

自分の手に「ただの水道水」と「洗剤入り水道水」をかけてみると違いが良く分かりますよ。
「ただの水道水」は皮脂によって弾かれて流れ落ちてしまいますが、「洗剤入り水道水」は全体をまんべんなく濡らします。
鏡に洗剤水をつけると、均一に濡れて曇らないのと同じ理屈です。

洗剤水の特徴

(1) ほとんどの虫に効果がある。
蚊、ハエ、ハチ、クモ、イモムシ類、毛虫類、蛾、アリ、アブラムシ、カメムシ、ゴキブリなど、ほとんどの虫に効きます。
しかし、ごく一部の虫(ダニ、カイガラムシ、ナメクジ、ダンゴムシなど)には効きづらいので、やや高濃度にしたり、時間をかける必要があります。
動きの遅い虫は酸素をなかなか消費しないせいか、時間がかかるようです。
卵はバリア状態なので効かない事が多いです。
虫が巨大なほど、高濃度と浸透時間が必要。
逆に言えば、蚊やハエなどの小さな虫はほぼ即死。

(2) 簡単に製作できる。
水道水と食器用洗剤を混ぜるだけ。
台所で作れます。

(3) 材料が安い。
500mL作っても10円以下。
まさに湯水のように沢山使えます。

(4) 噴射方法が選択できる。
スプレー容器次第ですが、(近距離・範囲攻撃)か、ビーム(遠距離・集中攻撃)を選択できます。

「ビーム」は、通常の殺虫剤では届かない遠距離を狙えます。
射程3mくらい。
近付くと逃げてしまうゴキブリを遠距離から狙い撃ち出来ます。

「霧」は広範囲で当てやすいのですが、遠距離からカス当たりさせると、蚊やハエを墜落させるぐらいの攻撃力しかありません。
墜落した虫に追撃して止めを刺す必要があります。
動きの速い虫、小さくて見づらい虫には霧が有利です。

(5) 長期間の作り置きが可能。
時間経過により変質し性能が低下しますが、気にするほどではありません。
カビのような糸状のモヤモヤが浮いてたら新しく作り直してください。
私は1週間に1回くらい作り直しています。

(6) 毒性が低い。
目に入らなければ問題ありません。
風の強い日に「霧」を使うと目に入る可能性があります。
風には注意しましょう。

(7) 容器が自由に選択できるため、お好みで小型化か大容量化ができる。

(8) 後始末が比較的楽。
ただの薄っぺらい洗剤ですから拭き取ればOK。

(9) 乾くまで持続性がある。
台所の三角コーナーやゴミ箱を洗剤水でたっぷり濡らしておくと、「濡れている間は」コバエが湧きにくくなります。
中に潜んでいる幼虫や成虫が死ぬのです。
卵は死にませんが、孵化する時に洗剤水に触れて死にます。
皿洗いのついでに三角コーナーにドバッと洗剤水をかけるだけでOK。
濃度は1/100でも効果があります。
ただしゴミの表面付近は乾燥しやすく成虫のエサになりやすいので、ずっとゴミ捨てしなくて良いという訳ではありません。
また、コバエはゴミ箱や三角コーナー以外の物陰にも卵を産みます。
洗剤水が乾いてしまったら効果はなくなります。

(10) 火気の近くでも使える。
しかし水気があるので電気の近くはダメ。

(11) 虫の体が濡れて重くなるため、動きを封じる効果がある。追撃しやすい。
動きの速いゴキブリでも、水を吸えば遅くなります。
また、飛行中の虫を撃墜できます。

(12) 虫が溺れるほど多く掛ける必要がある。
虫の横腹にある気門(呼吸口)を濡らす必要があります。
人間でいえば、口を塞ぐようなものです。
当たらなければ効果はほとんどありません。
コバエなどの小さな虫なら簡単に体全体が濡れるので気にする必要はありませんが、大きな虫にかける時は気門を意識的に狙いましょう。
虫の横から当てたほうが良いのですが、逃げられたら意味がないので、「とにかく素早く大量にかける」のが一番です。

(13) ガス型スプレーと違って、ガス漏れ警報器に反応しない。

欠点は、物陰に隠れた虫に届きません
市販のガス殺虫スプレーなら「ガスでいぶり出す」事ができますが、こちらは直接かける必要があります。
例えば冷蔵庫の陰に隠れたゴキブリに届きません。

作り方

(1) 水道水

(2) 食器用洗剤
濃度は結構デタラメでも何とかなります。
大きな虫を相手にする場合は濃い目に作ってください。
洗剤であれば石鹸でも洗濯用洗剤でも何でも使えますが、匂いや手軽さのバランスを考えると食器用洗剤が一番でしょう。
酸性・中性・アルカリ性など気にしなくても良いです。

(3) 油  必須ではありません
油を「ほんの少し」混ぜると強力になります。
しぶとい虫を殺したい時だけ油を混ぜてみてください。
油は水と違って揮発しにくいので、虫の気門を長時間ふさぐことが出来ます。
例え逃げられても死にやすいです。
実際に、洗剤と油を混ぜた殺虫剤が市販されています。
キャノーラ油、オリーブオイルなど、洗剤に溶ける油なら何でもいいです。
油を入れた場合、必ずスプレー直前に振って混ぜてください。
油は水より軽いので、しばらくすると浮いて水面に集まってしまいます。
そのため、小まめに混ぜた方が油が分散して効果が高くなるのです。
透明なスプレー容器なら油の様子が見えて便利です。

(4) お湯  必須ではありません
お湯を混ぜると強力になります。
温度が高いほど、洗剤や水分が素早く気門に浸透するからです。
また、ほとんどの虫は体温が40度以上になると死にます。
スプレー容器は60度くらいまでしか耐えられないので、熱湯を直接入れないようにしましょう。



デタラメに作ってもだいたい効きます。
濃すぎても効きます。

水500mL + 洗剤キャップ1~2杯


ペットボトルの「キャップ」は1杯で約7mLです。
キャップの中心部分にある「円形の溝」の部分は約1mLです。
油を入れる場合は1mLぐらいでいいです。

【余った油を除去する方法】
(1) 水、洗剤、油をボトルに入れ、スプレーヘッドを付けて、よく振って混ぜます。
(2) スプレーヘッドを外し、ボトル「満杯」になるまで水を追加します。
(3) 20秒ほど待つと、「余った油」の大部分が水面に集まるので、ボトルを手で圧迫して水面の油だけあふれさせましょう。

↓ 透明なボトルだと油の様子が見やすいです。
 

その他

安全のため、スプレー容器には「洗剤水(殺虫用)」と目立つように書いておきましょう。

洗剤は、固形石鹸や液体石鹸、シャンプー、洗濯用洗剤でも可能です。
ただし製品ごとに濃度が異なるのでご自分で調整してください。

やはり「匂いはもとから断て」という通り、虫のエサとなるゴミを早めに処分して虫が住みにくい環境にした方がいいです。
特にゴミ袋はハエが湧きやすいので、新しいゴミ袋に替えるだけでも効果があります。

全体が濡れるぐらいに多めにかけましょう。
体が大きい虫ほど、動きが遅い虫ほど死ぬまで時間がかかります。

洗剤水と園芸

「害虫の防除」を目的として石鹸や食器用洗剤を植物にかけてはいけません。
農家でなくても違法、非食用の観葉植物にかけても違法です。
「農薬取締法」という法律で禁止されています。

ちなみに、石鹸と同じ成分の農薬が高額で販売されています。悲しいですね。

2014年9月1日月曜日

テープを巻き戻らないようにする改造。

テープが巻き戻って、先端がどこに行ったか分からなくなります。
特に薄いテープほど巻き戻りやすいです。
カッター側を少し改造するだけで巻き戻りを防止できます。
 
テープとカッターの隙間に何か詰めて、摩擦を高めて、テープが空回りしにくくしています。
要するにブレーキです。

↓丸で囲った部分がブレーキです。

↓ウエットティッシュ(不織布)の乾燥した物を折りたたんで、ハサミで適切な長さ・厚みに調整し、テープで貼り付けました。

↓図の位置に設置すると、テープを引っ張るとき(使用時)だけ少し緩んで回転しやすくなります。

ティッシュでもキッチンペーパーでもOKです。
弾力のある素材なら何でも良いでしょう。
厚みと摩擦力のバランス調整だけが問題ですが、一度作ってしまえばずっと使えます。
あまり厚過ぎると回りにくくなってしまうのでバランスを取ってください。
小学生並みの工作ですが、便利になりました。

おまけ
カッター刃の側面に綿棒でを少々塗っておくと粘着物質が付きにくくなり、テープが切れやすくなります。
油は何でもいいです。私はオリーブオイルかシリコンオイルを塗っています。
べちゃべちゃに塗るとテープが汚れてしまうので、薄く塗ります。