2014年3月22日土曜日

タミヤの電動ハンディリューター(ITEM 74042)


関連記事: タミヤの電動ハンディドリル(ITEM 74041)

以前購入したタミヤのドリルが結構良かったので、リューターも購入しました。
ドリルを作ったことがあるのに、作成時間40分、調整込みで2時間もかかってしまいました。
作業時間の大部分は筐体削りの寸法調整でした。
ドリルと同じく、ジェットダッシュモーター相当が使用されています。
ドリルよりパーツが少ないので作りやすいです。

個体差かもしれませんが、性能を発揮するには下記の筐体削りが必要でした。

使用感

ギヤは10Tピニオンと36Tギヤがかみ合っているだけなので、回転数が0.27倍、トルク3.6倍とちょうど良いバランスだと思います。
ジェットダッシュのおかげもあって、ダイソーのリューター(変速なし電池4本駆動)よりトルクが強いです。
モーターのカタログから計算すると、回転速度は無負荷で7800rpmぐらいなので、自称22000rpmのダイソーのペン型リューター(電池4本タイプ)に比べると、瞬間的な研削速度は遅くなります。
しかしトルクが高いので途中で止まる事が少なく、実際の削りやすさはダイソー品より上です。

ダイソー品よりこっちを先に買えば良かったと後悔しています。
(ダイソー品はモーターを交換するにも要ハンダ付けで面倒です)

ただしこちらはペンタイプじゃないので、文字を彫るなどの精度の高い作業は向いてません。
穴あけはドリルに任せっきりですが、プラスチックのような柔らかい素材の深さ数mmの小穴なら開けられない事もありません。
ただし高速なので削りかすが飛びます。
削りかす対策は、大きな透明袋をかぶせながら作業してもいいでしょう。
さらに刃に油を付けておくと削りやすいですよ。
 
調整と改造

(1) ドリルと同様に、軸受けをラバーシールベアリング(転がり軸受)に変更。


(2) オレンジ色のギヤと筐体が接触して音がしていたのでカッターで研削。
接触部分にグリスを塗っておいた方が良いです。

(3) モーターと取付具がうまくハマっておらず、モーターが斜めを向いていて、摩擦が起きていました
画像左下の点線部分をカッターで削ると、モーターがうまくハマりました。
(個体差があるので、人によっては削る必要がないかもしれません)
研削前はスイッチオフにすると摩擦によりシューッと音がして即座に回転が止まっていましたが、研削後は摩擦無しで空回りしてゆっくりと止まるようになり、回転数が上がり、摩擦音がほとんど無くなりました。
この部分をキッチリやらないとリューターのパワーを活かす事ができませんし、寿命も減ってしまうでしょう。
このモーター部分は電池と接触する仕組みのため、研削によって電池が少しだけ入りやすくなりました。
タミヤドリルも同様の問題があります。


付属の球状ヤスリタイプのビットは根本が歪んでいるので、軸ブレします。
ついでにビット自体もわずかに曲がっている模様。

2014年3月10日月曜日

タミヤの電動ハンディドリル(ITEM 74041)



関連記事: タミヤの電動ハンディリューター(ITEM 74042)

ダイソーのペン型リューターを使っていましたが、すぐに壊れてしまいました。
そこで、タミヤのドリル「クラフトツールシリーズNO.41電動ハンディドリル」を購入しました。
「ドリル」なので低速回転ですが、高トルク(力が強い)です。

ドリル・・・「ゆっくり力ずくで奥へ掘り進む」感じで、文字を彫るなどはできません。
リューター・・・「高速に表面を削り飛ばす」感じで粉が舞います。

このドリルはミニ四駆のように組み立てる必要があります
ミニ四駆を組み立てたのは小中学生以来なので、懐かしいです。
ニッパー、ラジオペンチ、カッターが必須で、ミニ四駆よりちょっと難しいです。
組立前に作業机を片付けておかないと部品が行方不明になるかも。

重さ

軽いです。
エネループ2本を入れ、付属のドリルをセットした状態で合計138gしかありません。
長時間持っていても疲れません。
ここがこの製品の一番の売りですね。

騒音

結構うるさいです。
放熱用に穴が開いているせいもあって、比較的高めのギュイーンというモーター音がします。
まんまミニ四駆と同じ位です。(同じ構造ですから当たり前です)

基本的にモーターは回転速度に比例して音がうるさくなります。

回転数とトルク

でたらめに計測しましたが、5秒で30回転くらいなので回転速度は360rpmくらいかな?(カタログでは450rpm)
rpm・・・1分あたりの回転数
箱の写真を見るとギヤが10T、10T/36T、10T/40T、40Tが噛んでいるので、速度伝達比は57.6です。
つまりパワーは57.6倍になり、スピードは1/57.6になります。
ドリルを指で止めることができないほど強いトルクです。
しかし、たかだか3Vのモーターなので、大型ドリルのような高速穴開けやドライバー的なネジの開け閉めは出来ません。
小物のプラスチックや柔らかい木材の穴開けなら十分でしょう。
負荷に負けてモーターが止まった状態でスイッチを押し続けると、どんどん発熱して焼けてしまいますので注意して下さい。
掘る、削りかすを取る、掘る・・・を繰り返すと詰まりにくいです。
また、切削油(どろどろした油だったら何でも良い)をドリル刃に塗っておくと、スムーズに削れます。

経年で錆が出てくると接触不良でパワーダウンするかもしれません。
たまに電池のプラス・マイナス端子を磨いておくとパワーが復活するでしょう。
ついでにドリル側の電池ボックスと、スイッチの接点も磨きましょう。
新品の場合は磨いても意味ないですよ。
私はメラミンスポンジを湿らせ、先の細いピンセットで掴んで磨いてます。

アルカリ電池よりニッケル水素充電池の方がパワーが出て有利です。
日本製のエネループをおすすめします。

筐体

ダイソーのリューターより剛性も軸の加工精度もはるかに良いです。
ダイソーのリューターと違い、分解や再組立てしても割れたりはめ込めなかったりしません。
青く、直立するのでその辺に置いていても目立ちます。(ただし安定して立つ訳ではありません)
電池カバーは閉まり具合が良いのですが、カバー爪の部分がちょっと尖っているため、深爪気味の人は取り外す時に指が痛くなります。
私はこの部分をカッターで切り落としました。
電池を入れる部分はエネループだとギリギリの寸法なので、外す時に指では取れません。
電池カバーの角をエネループに引っかけて取る必要があります。
もちろんこの方法はエネループに傷が付きやすいです。
人によってはエネループを取り外す事が出来ないかもしれないので、エネループ以外の細い電池を使用した方が良いかも。

チャック

ドリル刃を掴む部分をチャックと言います。
1mm~2mmと、2mm~3mmの2種のチャックが付属しています。
このドリルのチャックは、「コレット」と呼ばれる金属カバーを被せて回し、締め付けるタイプです。
工具は必要ありませんが、別のチャック径を使いたい場合は交換の手間がかかります。
また、使ってない方のチャックは無くさないよう保管しておく必要があります。
私はダイソーのリュータ用ビット(すべて2.34mm)しか使わないので、大きい方のコレットしか使ってません。
コレットの締め付けが弱いと、ある程度負荷がかかった時に空転してしまいます。

このチャックは綿棒を掴むことができ、研磨に使用できます。
ただしドリルは回転速度が遅いので、それほど研磨速度はありません。

シャフトストッパー」というボタンが側面にあり、これを押すと回転軸が固定され、チャックを回しやすくなって手でコレットを強く締め付ける事が出来ます。
(シャフトストッパーは回転軸の特定の部分の溝にハマって固定される仕組みのため、その溝と合わせるまで軸を少し手で回す必要があります。)

トリガーストッパー(ロック)」はトリガーを引けなくするツマミです。
一応は安全装置として機能します。
ただし、このドリルは内部的にはミニ四駆とほぼ同じスイッチ機構なので、スイッチが歪んでいるとロックしていても回転する可能性があります。
具体的には、トリガーを引いている間だけ銅金具が押し上げられ、電池と接触するように出来ています。
この銅金具が結構な曲者で、私が購入したモノは接触しにくく、離れにくい「ユルユル」状態でした。
ペンチで銅端子を曲げて接触を改善しましたが、これを調整していないと勝手にスイッチON/OFFになる可能性があります。

その他

当たり前ですが、これは低速ドリルなので「高速リューター用のビット」と組み合わせる事はできません。
ドリル溝の切れ込みが違うからです。

プラスチックを削るとドリルにカスがこびり付きます。
これはライターで少々あぶってティッシュで拭いてやると簡単に落ちます。
また、ドリルが穴に詰まってモーターが止まった場合、ドリル本体を逆側に回すと穴から抜けやすいです。
(作業前にドリル刃に油を塗っておくと詰まりにくいです)

いくつか注意が必要な部分がありましたが、総合的に満足しています。
Amazonで1200円でしたのでコスパ良いですね。

改造

(1) パワーダッシュモーターに換装しました。
付属のモーター(ジェットダッシュ相当)との違いは体感できません。

チャックをかなり強めに締めておかないと刃が空回りします。
どちらかというとモーターよりもチャックが刃を掴む力が弱いので、ジェットダッシュやパワーダッシュを使っても活かしきれないような気がする。

(2) 軸受け(1150サイズ)をラバーシールベアリング(転がり軸受)にしました。
標準のプラスチック滑り軸受けと違って、すごく軽く回ります。

(3) モーター取付具にタミヤリューター(別記事)と同じ寸法調整をしました。



筐体に排熱用の隙間が多いため、減音は難しいようです。
ドリルのモーターに付けている標準ピニオンギヤは10Tで、その辺で売ってないようです。
「カーボンギヤ8T」に換装しようと思いましたが歯の数だけじゃなくて直径が違って無理でした。