2014年12月2日火曜日

ダイソーの「スーパーLEDズームライト」の改造。

しょーもない改造です。

常時、弱く点灯させる改造
(100均だけでは不可能な改造です)
(スイッチに10kΩの抵抗器を引っかけたところ)
 

スイッチ側を見ると2つの端子があります。(電池マイナス側が当たるコイル状の端子と、本体の金属リングに接する端子)
この2つの端子間に5kΩ~10kΩ程度のカーボン抵抗を挟むと、スイッチオフの状態でもLEDがじわっと光り続けます
この大きさのカーボン抵抗は100均製品では中々手に入らないと思いますので、通販などで購入する必要があります。
足の長いカーボン抵抗ならハンダ付けは不要、端子に引っかけて、ラジオペンチでひねって固定します。
しかし、フタを開け閉めする時に抵抗器が絡まって外れるかもしれないので、抵抗器をテープか接着剤で固定した方が安全です。
5kΩでエネループ満充電時の場合、夜光シール最大くらいの明かりになるので暗い場所でも分かります。
逆に言えば、「真っ暗じゃないと分からない」程度の光なのでウザったくありません。
スポット(絞り)状態の方が側面がよく光って分かりやすいです。
5kΩだと2か月ほど持つでしょうが、少しずつ電池残量が減っていくため、いざ使用する時には暗くなり長時間は動かせません。
停電時にブレーカーを上げる程度の「短時間用」なら問題ないと思います。
月に1度は点検しつつ充電しましょう。
何か月も放置すると過放電して液漏れするかも。
また、週に1回以上充電するような方は2kΩくらいに明るくしても問題ないでしょう。

暗闇で落としても見つけやすいです。
2kΩにしてエネループで約1.5か月放置したところ、スイッチON時の明るさが5万LUXから1万LUXほどに落ちました。

↓真っ暗な部屋で5kΩ点灯させたところ。
カメラの明るさ設定が悪いので良くわかりませんね。
実際はもうちょっと明るく見えるのですが。


改造して耐久試験

放熱したり、LEDを交換して、耐久試験を行いました。
個体差がひどく、残念ながら意味がありませんでした。


(A) 未改造で接点を研磨しただけの物。
6回目くらいから焼けています
(他に2本ほど測定しましたが、数回の使用で焼けました。)



(B) スイッチを研磨し、LEDの両端(±の足)に銅線をハンダ付けして放熱
無意味でした。
白い中蓋に穴を開けて放熱性を上げています。


(C) 未研磨で、LEDの放熱端子にダイソーのアルミ板を接触させて放熱(放熱グリス無し)
焼けてしまいました。
放熱端子とアルミ板はかなり強く挟み込みましたが、やはりグリスなどが必要なようです。
しかし、ランタイムは普通なのに初回からやたらと暗い個体なので、最初からLEDが不良の可能性が高いです。


(D) 放熱端子にアルミ板を接触させ、間にグリスを塗布
未研磨で中くらいの明るさの個体です。
焼けていませんが、もともと明るくない個体なので良く分かりません。
アイネックス販売のシリコングリス0.62 [W/m・K] を使用しました。


(E) 未研磨で、0.28mmの銅線を束ね、放熱端子にハンダ付け
何故かやたら明るい個体なので焼けやすいです
ハンダ付けはグリスより遥かに熱伝導が良いはずなのですが、残念ながら焼けてしまいました
銅線が細すぎ&配置が悪くて放熱性が悪かったかも。
もしくはLEDの定格を超えすぎて、いくら放熱しても焼け石に水な状況かも。


(F) 抵抗器を4Ωに減らし、放熱端子にアルミ板を接触させて放熱(放熱グリス無し)
当然ながら焼けました。


(G) 抵抗器を2.7Ωに減らし、放熱端子にアルミ板を接触させて放熱(放熱グリス無し)
当然ながら焼けました。


(H) セリアのLED LANTERNの放熱器とLEDをズームライトに移植
接点を研磨、白い中蓋を加工、ニクロム線で制限抵抗2.5Ωに調整しました。
安定してます
明るさは良好ですが、ランタイムが75%くらいに減っています。
このLEDは制限抵抗を減らしても思ったほど明るさが向上しません。
電池ボックスのプラス端子のバネを放熱器に移植するのがちょっと面倒でした。


(I) 実験H(LED LANTERN移植)のライトの接点を再び研磨し、制限抵抗を0.5Ωに減らす
つまりLEDと放熱器は使いまわしています。
20%ほど明るくなりましたが、やっぱり焼けていません
11回目で制限抵抗を0.1Ωまで減らしましたが変化なしです。
(11回目は測定点が少ないので変な曲線になっています)
色々と実験しましたが、100均のみで改造するなら「スーパーLEDズームライト」と「LED LANTERN」を組み合わせる方法が現実的なレベルでしょうか。
未改造品と比較すると、明るさは全体的に1.5倍、実用点灯時間は半分(500分→250分)です。
ちょっと光が青白っぽいです。


(J) 標準のLEDを使用し、アルミホイルとグリスで放熱
研磨しています。
やっぱり焼けてしまいました。実験Bと大差ありません。
市販のアルミ放熱器を使えばマシになるのでしょうが、標準のLEDではこの辺が限界でしょうね。
やっぱり使い捨て製品です。
エネループではなく中国製充電池を使えば、暗い分だけ焼けにくいです。
おそらく標準のLEDは定格0.5W以下でしょう。

2014年12月1日月曜日

ダイソーの「スーパーLEDズームライト」。


2014/11月から近くのダイソーで「スーパーLEDズームライト」が発売されていたので購入しました。
春ごろから出回っており、レビューしている方が多数おられます。
このライトは100円の割にかなり高機能です。
しょせん中国製ライトなので外装のもろさとLEDの耐久性はお察しですが、基本性能は高く、そこそこ実用的です。
ダイソー以外の100円ショップでも似たようなライトを販売しており、少しずつ部品の色や形が違うようです。
ダイソーではオレンジの2種が販売されていました。

↓一番左が「スーパーLEDズームライト」です。
ヘッド(先端)を伸ばしてスポット(絞り)にした状態です。
短くするとワイド(広範囲)になります。


特徴
(1) ちょっとだけ高出力なLED(表面実装型)が1つ使用されていて明るい。
(2014年の時点では)100均ライトの中で最高クラス。
しかしLEDの色温度に個体差があり、白っぽかったり緑っぽかったり黄色っぽかったり。

エネループで何時間か使用するとLEDが焼けていき、少しずつですが暗くなっていきます
即座に焼けるわけではないので、何時間か使えます。

(2) ヘッドをスライドさせてズーム(広範囲)からスポット(集中)まで細かい調整が可能。
ここが一番の特徴ですね。
さらに、レンズ式なので配光が均一で見やすい
デコボコした道を均一に照らせるので、道の形状が良く分かって安全です。
最小スポットはLEDの四角い形がハッキリでるのでカッコ悪いです。
最小スポットは一般的なLEDライトより絞り込みが強い(範囲が狭い)ので、特定の場所だけ照らせます。
遠くを照らす時は狭く明るいスポットに、近くを照らす時は広いズームに・・・と使い分けることが出来ます。
やっぱり個体差があり、摩擦が強くてスライドしにくいもの、逆にスカスカですぐにスライドがズレてしまう物があります。

(3) スイッチは柔らかいとは言えないものの、ゴムカバーのおかげで「ランチャー9」より柔らかく指が痛みにくい。
しかしスイッチ自体が錆や接触不良で、明るさは個体差が大きい
ズームライトに限らず、100均ライトのスイッチはほとんど個体差があります。

(4) プラスチック製なので割れやすいけど軽い。ランチャー9よりちょとデカい。

(5) 側面リングから光が漏れるので、使用者の位置を他人に知らせやすい。
100均ライトには珍しく「夜道用のライト」として適切。
側面リングが発光して自分の位置(手の位置)を知らせる事が出来るため、他のライトより安全です。
視認性は緑よりオレンジの方が良いです。
赤い光は屈折しにくく、遠くまで届きます。
朝焼けや夕焼けの光と同じ原理です。

ちなみにワイドよりスポットの方が側面から漏れる光が多いです。

(6) 分解が簡単。改造や修理も楽。


スイッチの接触不良
私は5台ほど改造してみましたが、うち1台は点いたり消えたりと不安定な動作を見せました。
スイッチを分解してみると内部が錆びていました
メラミンスポンジとヤスリで磨いたら復活しました。
他のスイッチも少しですがスイッチを押すたびに抵抗値が変動しているようです。
磨くと明るさが少し改善しました。
つまりスイッチに個体差があるのです。
100均のプッシュスイッチは、バリや歪みが原因で接触面積が少なく、しかもステンレス製なので接触抵抗が高いようです。
スイッチ全体の抵抗を測定してみると、スイッチを入れるごとに変化し、0.1Ω~4Ωを示しました。
このタイプのスイッチは100均製品で良く見かけます。


スイッチを磨いて安定させる
スイッチを分解してメラミンスポンジや金ヤスリなどで磨く必要があります。
湿らせたメラミンスポンジで擦ると大体取れます。

1. スイッチ内部(↑の写真の帽子みたいな部品)
2. それに接触するステンレスの帯2つ。
3. 電池ボックスが接触する内部のスプリング
4. 電池ボックスの端子すべて

磨けば明るさは上がりますが、ずっと安定するわけではありません
しばらくすると酸化被膜が大きくなって抵抗値が増加します。

とりあえず、最初に1度だけでも錆取りをやっておくと良いでしょう。

改造と耐久試験

別記事 にまとめました。