2016年12月28日水曜日

セリアの「9SMD & 1LED BOXライト」。

セリアで購入しました。
2種類のLEDが付いており、スライドスイッチで切り替えて使用します。

9SMD・・・拡散光で、SMD(表面実装型LED)が9つ光ります。
1LED・・・集中光で、砲弾型LEDが1つだけ光ります。

1LEDはハンディライトとして使うようですが、胴回りが太いので持ちづらいです。



仕様

連続点灯時間9SMD…約5時間、 1LED…約12時間
電源単3 x 3本使用
サイズ約46 x 140 x 39mm
主な材質ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリスチレン
重量電池を除いて実測69g

照度測定と耐久試験 (9SMD)
明るさが50%に落ちるまでのランタイムは6時間でした。
6回測定しましたがLEDは焼けていないようです。

測定途中でスライドスイッチが少し焼けてきましたが、何度かON/OFFを繰り返すとスイッチがこすれ合って、接触が良くなりました。

通常の使用では、ON/OFF回数が多いため問題になりにくいでしょう。
まれに、接触がゆるすぎて、ON/OFFしても改善できないスイッチがあります。

照度測定と耐久試験 (1LED)
明るさが50%に落ちるまでのランタイムは約42時間でした。
LEDが少しずつ焼けています

2016年12月11日日曜日

パナソニックのネックライト「BF-AF10P」。



パナソニックのネックライト BF-AF10P を購入しました。
首から下げるLEDライトでハンズフリーになれます。

照度を測定したところ、夜道では明るさと持続時間が実用に耐えませんでした
100円ショップのコイン電池式ライトと同程度の性能です。
コイン電池は容量が小さいので、期待しないように。

「真っ暗な屋内や倉庫で、手元だけほんのり照らせればよい」という方や、
「手元の書類などを数分だけ照らしたい」という方なら使えるでしょう。

しかし、短時間しか明るさを維持できないし、背中が死角となります。
このライトだけで夜道を歩くのは危険です。

↓ゴム紐から「本体」を取り出したところ。
本体を取り出さないと電池交換できませんが、お世辞にも外しやすいとは言えません。
防水のため、ゴム紐と本体の摩擦がとても強いのです。
ゴム紐の内部にオイルを薄く塗ると外しやすくなります。
仕様
使用光源・・・スタンダード白色LED(直径7.5mm) 1個。
使用電池・・・コイン型リチウム電池 CR-2032  2個。
電池寿命(20℃)・・・連続 15時間(パナソニック コイン型リチウム電池CR2032使用時)
明るさ・・・照度 約20 lx(1m前方 電池初期時)、 光束 13ルーメン(参考値)
質量・・・約40g(パナソニック コイン型リチウム電池含む)
外形寸法・・・本体幅:約30mm、本体奥行き:約26mm、本体高さ:約50mm、  ネックホルダー部の直径約215mm
防滴形(具体的な規格値の記載はありません)
インドネシア製

本体も電池もインドネシア製です。
照度測定

連続点灯と、間欠点灯(点けたり消したり)の2種類を測定しました。

使用した電池
(1) 付属の「パナソニック CR2032(インドネシア製)
(2) ダイソー販売の「三菱 CR2032N(インドネシア製)」、使用推奨期限2021年5月

連続点灯は2回測定しましたが、ほぼ同じ曲線を描いているのでLED焼けは起きていません。
どちらの電池も容量は変わりません。

電池の価格は、三菱が1枚あたり54円、パナは実店舗で1枚200円(ヨドバシ.comでは1枚120円)となっています。
ダイソーの三菱コイン電池(インドネシア製)は安くて高性能なので、お世話になっています。
ちなみにアマゾンのストア販売では、パナソニック電池の偽物が販売されているようなので注意しましょう。

↓連続点灯(4時間目まで)。
たった15分の連続点灯で明るさが60%に減っています。
開始から1時間で35%に低下。

↓連続点灯(120時間目まで)。
開始から15時間で約10%の明るさ。
110時間目ぐらいまでは、わずかに光っていますが、周囲を照らす能力はありません。

↓1時間点灯し、24時間休ませる「間欠点灯」。
休ませると一時的に回復しますが、明るいのは最初の数分だけ。

↓間欠点灯の続き。
最後の11回目だけ、「1週間休ませて2時間点灯」させてみました。
特に意味はありませんでした。

新品電池での点灯直後は「思ったより明るい、ぎりぎりウォーキングくらいは出来そう」と感じましたが、明るさが直ぐに低下してしまいました。
照度計の数値がどんどん減っていきます。
何故かドラゴンボールのヤムチャを思い出しました。
パナソニックが言うには「電池寿命15時間」だそうです。
確かにアメリカのANSI規格では「ランタイムは明るさが10%に落ちるまで」となっています。
でもこの滝のような落ち方はちょっと使えません。
ランタイムは「明るさが50%に落ちるまで」を目安にした方が良いです。
明るさが50%に落ちるまでのランタイムは、30分となります。
短すぎます。

このライトで夜間の外出は危険

パッケージには「ペットの散歩」、「登山」、「暗がりでの作業」、「釣り」などと記載されています。
開始から1時間で35%の明るさになりましたが、この明るさで夜間の外出をしたら危険です。
地面を照らす能力は低いのですが、前方と斜め前に対して自分の位置を示すことが出来るので「無いよりマシ」です。
後方に対しては無力です。
ハンディライトを持って散歩をする場合、持ち手をブンブン振るので光が動き、前方・後方問わず目立つのですが、ネックライトだと「動き」が少ないので目立ちにくいです。
パッケージに描かれている人物たちは別途ハンディライトを持っておらず、このネックライトだけしか身に付けていません
この暗さで散歩や登山を煽るのは日本企業としてマズイと思いますよ。

真っ暗な場所でネックライトを使い続けると、暗順応で闇に慣れてゆくので、使用者はこのような暗いライトでも明るく感じてしまうでしょう。
ライトが暗くなってきたことに気付かないでしょう。
しかし自動車はヘッドライトを点けっぱなしにしているため、運転手の目は暗順応しにくく、ネックライト程度では暗いのです。
夜間は運転手が仕事疲れで集中力が低下している事も多いですし、やはり明るいライトで自分の位置をアピールしないと危険です。
特に死角となる背中は危険です。

その他、細かい部分について

電池について
コイン電池「CR2032」の標準電流は0.2mA と小さいです。
小型の電池ほど化学反応が遅いので、大電流で使おうとするとエネルギーの生産が間に合わず、効率が激減します。
つまり、コイン電池やボタン電池では「明るいLED」を長時間駆動できないのです。
電池は、休ませると少しだけ回復する性質があります。
例えば100時間ほど使用して100ルクス未満に落ちた電池でも、しばらく休ませると2000ルクスぐらいから始まります。
しかし、すぐに明るさが落ちていきます。
数十分休ませて数分だけ点灯・・・という間欠点灯ならそこそこ使えるでしょう。

もしこれがエネループ単4 x 1本で動作していたら素晴らしい製品になったと思います
単4 x 1本で動くハンディライトが多数販売されていますが、このネックライトの電池満タン時と同じ明るさを4時間近くも「一定」に維持できる性能があります。

LEDについて
LEDは大きな砲弾型LEDが採用されており、100円ショップの砲弾型LEDとは格が違います。
温白色(色温度3500Kくらい)で、わずかにオレンジがかっており、自分の位置を知らせる用途として悪くありません。
4回ほど電池交換していますが、LED焼けは見られません。
LEDは悪くありません、コイン電池が悪いのです。

光束について
アルミホイルでライトの周りを覆って集光すると、グラフより+38%ほどの照度を示しました。
新品の三菱電池を入れた「直後」は23100ルクスでした。
比較として、手持ちの「JET-1 MK」というライトは、30ルーメンで91000ルクス程度を示します。
(23100ルクス * 1.38) / 91000ルクス * 30ルーメン = 10.5ルーメン相当
ネックライトは13ルーメン(参考値)と書いてあります。
アルミホイルですべて集光できている訳ではないので、この製品のルーメン表記は妥当と言えます。
ただし電池を入れた直後だけですけど。

スイッチについて
自分の胸に当たる面にスイッチが付いています。
スイッチをON/OFFするには、ネックライトを少し浮かせてから、親指と人差し指で前後をつまむ形になります。
スイッチは固めです。
もうちょっと柔らか目がいいですね。
個人的には、いちいち「浮かせる」のは面倒なので、両側からつまむ形にして欲しかったです。

ゴム紐について
ゴム同士の摩擦で固定する低コストな方式です。
たまに軽い力で外れることがあります。
ゴムに油が付くと摩擦が弱くなります。

使用感
このネックライトはゴム紐が首に張り付きます。
首を動かすとゴムと擦れやすいので、人によっては気になるでしょう。
光っている部分が胸の少し上に来るので、服がヨレてると光が遮られ、足元に影が出来ます。
特に白いシャツを着ると、光がシャツに反射して自分が眩しいです。

2016年8月11日木曜日

セリアの「ミニパワーランタン」。

セリアで「ミニパワーランタン」を購入しました。
ランタンと言っても1方向しか照らせないタイプですが、とても明るいです。
黒と茶が販売されていましたが、白もあるようです。

かなり危険な設計となっており、作動確認中にショートして煙を吐きました(後述)。
スライドスイッチ式で、「1LEDの直進光」、「電源オフ」、「4LEDの拡散光」が選択できます。
スライドスイッチなので接触が良くて明るさが安定していますが、しばらくするとLEDが焼けます
小さなスライドスイッチなので「遊び」が少なくて誤操作しやすいです。

横向きにしたり、仰向けにしたり出来ます。
電池ボックスがかなり窮屈でエネループや富士通充電池がキツイです。
電池を圧迫した状態で大き目の電流を流すとマズイので、エネループ系(他の電池より少し太い)はやめた方がいいですね。
もしくは、ニッパーでマイナス端子のバネを少しカットした方がいいでしょう。
持ち手(上部)は、指を掛けづらいです。
これをランタンのように持ち歩くのは難しいです。
仕様
名称ミニパワーランタン
点灯方式1LED(上部点灯、直進光)4LED(下部点灯、散乱光)
連続点灯時間1LED・・・20時間4LED・・・10時間
電源単3 x 3本
サイズ50 x 112 x 35mm
主な材質ABS樹脂、ポリスチレン、スチール
重量電池なしで47g(実測)。エネループを3本入れた状態で125g(実測)。

1LED(砲弾型LED)
φ8~φ9mmくらいの大きな砲弾型LEDで、5.1Ωの抵抗器を介しています。
耐久試験を行ったところ、すぐに焼けてしまいました(後述)。光の中心に黄色が混じっていますが、均一な壁などを照らさなければ違いは判らないでしょう。
2個購入しましたが、全体的な色合いは個体差があります。
「白色」と「微妙に黄色がかった白色」でした。青味は少なかったです。
もともと砲弾型LEDは個体差が大きいので当てになりません。
リフレクタ(反射鏡)の部分が広いので、対面する人が眩しく感じやすいです。注意しましょう。

4LED(SMD)
100均では珍しい表面実装型LED(SMD)が4つ並列になっています。
LEDの寸法は約3mm x 2.5mmくらいでした。
電池満タン時の全光束は40~50ルーメンぐらいです。

100均の中では驚異的な明るさです。

劣化したニッケル水素電池を使って4LEDを点灯したところ、LEDの真裏の基板部分で最大91℃を観測しました。
満タンのエネループを使うと100℃を超えるでしょう。
50ルーメン近い発熱なのに、ろくに放熱してないのでマズイ設計ですね。
4つのLEDのうち、一番下のLEDが最も高温になります。熱の逃げ場がないので。
リフレクタ(銀色の反射プラスチック)は一般的に用いられるアルミ蒸着で、LEDの熱が伝わって熱くなります。
2個購入しましたが、2つとも全く同じ白色でした。こちらは個体差が少ないです。

故障(ショート)
2台購入し、1台目を分解して調べました。
そして2台目(未分解)で耐久試験を行おうと満充電の富士通充電池を入れ、スイッチを下(4LED)に入れました。
すると一瞬だけ4LEDが点灯して消灯、そして1秒くらい経って煙を吐きました
どうやらショートしたようです。
すぐにスイッチをオフにし、カッターナイフの尻尾に付いている金属爪を使って電池を取り出しました。
もしこれが作動確認中でなければ対処が遅れていたでしょう。
このライトはそこそこ密閉性が良く、煙が出るような隙間は電池フタの爪の部分しかありません。

↓青いリード線の損傷が激しいです。
被覆が皮一枚でつながっていますが、銅芯は焼き切れています。

↓故障原因。
よく見ると電池ボックス端子の周りの、黒いプラスチックが少し変形していました。
写真 (+) の周囲です。電池3本のうち、真ん中の電池のプラス端子です。

おそらく次のような順序でショートしたものと推察されます。
(1) 電池のプラス端子が、カーボン抵抗のマイナス側の足に接触
(2) カーボン抵抗のマイナス側は、青いリード線を介して電池マイナス端子に接続されているので直通して発熱し、煙を吐いた。

この製品は、筐体内の隙間が少なく、リード線などが空中配線でギリギリ詰め込まれています。
電池ボックスの端子とカーボン抵抗のリード線などが接触しやすい欠陥構造です。
スイッチは関係なく、電池を入れた瞬間に焼け始めたようです。
電池を取り出して正解でした。
1台目を再度分解したところ、該当の電池ボックス端子は折り曲げられており、カーボン抵抗も離れた場所にあったので問題にならなかったようです。
もしこのランタンに衝撃を与えると、カーボン抵抗がズレて接触しショートする可能性があります。
使う前に分解して、電池ボックス端子をテープで覆って絶縁した方がいいでしょう。
(LEDの発熱により、テープの粘着剤が溶けてズレる可能性があるので、接着面積を多めにした方がいいです)
また、1LEDの足が中途半端に曲がっているので、こちらもテープで覆いましょう。

照度測定と耐久試験
スライドスイッチ式で接触が良いので、測定前に錆落としなどは行っていません。
電池は、新品購入して数回しか使用していない富士通充電池(HR-3UTC)を使用しています(エネループと同等です)。
満充電後、スイッチONにした状態で1本あたり1.42vくらい出てました。
照度計のセンサーに密着させて測定しています。
グラフのルクス値(縦軸)は100倍して読んでください。(単位を間違えました)

1LED・・・初回から焼け始めています
砲弾型LEDは個体差が大きいので、このグラフは当てにならないかもしれません。
焼けたのが分かり切っているので測定を途中で省略しました。
明るさが50%に落ちるまでのランタイムは17時間です。

4LED・・・明るさが低下してランタイムが伸びています
スイッチは焼けてなかったので、LEDが焼けています。
SMD x 4個でも、さすがにこの明るさでは耐えられないようです。
明るさが50%に落ちるまでのランタイムは5時間です。 

写真
↓パッケージ裏

↓左からディフューザ(光を拡散する部品)、透明カバー、電池フタ
分解は、#1サイズのプラスねじ3本を外すだけ。




2016年4月9日土曜日

リモコンなどの酸化したタクトスイッチを研磨して修理。

扇風機のリモコンのボタンが効きにくくなったので、分解してタクトスイッチの内部を磨いて改善しました。

基板から外さない状態で、タクトスイッチのみを分解しています。

ハンダ付けできない人でも修理できますが、ちょっと細かい作業になります。

テレビのリモコンはタクトスイッチとは違う仕組みなので、この記事は参考になりません。テレビのリモコンの方が楽です。


それ以外にも、ゲームコントローラなどの何種類かのスイッチを磨いたり、「酸洗い」してみました。

最後の組み立てだけ気を付ければ、他は簡単です。

 

 通販などで、「接点復活剤」が市販されています。

あの手の製品は、「有機溶剤で汚れ落とし & 防錆油を塗るだけ」なので、錆(酸化被膜)には無力です。


道具

(1) カッター  (「小刃」のカッターだと隙間に入り込みやすいので楽)

(2) 先の細いピンセット

(3) メラミンスポンジ、または目の細かいサンドペーパー (研磨に必要)

(4) 木工用ボンド (他の接着剤でもいいです) 

(5) 爪楊枝  (木工用ボンドを塗るために必要)

(6) 虫めがね (必須ではありませんが見やすいです)

(7) 手元を照らせるスタンドライト (必須ではありませんが見やすいです)


作業前に石鹸や台所洗剤などで手(特に指先)を洗っておくこと。 タクトスイッチに手油が付くと、作業後に接触不良が起きやすいです。

作業机に湿らせたタオルを置いておき、定期的に指を拭くのも良いです。


扇風機のリモコンのタクトスイッチを研磨

3年ほど使用したリモコンのボタンの反応が悪くなっていました。

かなり強く押さないと反応しません。

赤外線を出す部分や、本体側の受信部分を拭いても改善しません。

電池ボックスの端子を磨いたり、電池を新品にしても改善しません。

スマホのカメラ越しにリモコンの赤外線を出す部分を見てみました。

ボタンを強く押さないと赤外線が出ないのが分かります。

おそらくスイッチの故障でしょう。


↓よく見かけるタイプのタクトスイッチです。


このタイプのタクトスイッチは、金属カバーと本体が4点で接着されています。

矢印の4つのツノををカッターで水平に切り落とし、金属カバーの隙間にカッターを差し込んで、テコの原理で金属カバーを外します。


カッターの刃先が欠けて目に入らないように、周りを手で覆いながら作業してください。

テコの原理で外す時は、クラフトナイフのような分厚い刃の方が安全です。


ツノが少し残っていますが、そのままにしておいてください。

最後の組み立て時に、ツノと金属カバー穴がハマるのでズレにくいです。


↓タクトスイッチ分解後(研磨前)。

矢印の4か所を研磨すると回復します。

湿らせたメラミンスポンジを小さくちぎり、先の細いピンセットで掴んで磨きます。

矢印の金属部分(接点)に手脂が付くと接触不良の原因になるので、触ってしまった場合は綺麗に拭き取っておきましょう。

 

タクトスイッチ内(写真左側の矢印3か所 )は狭くて磨きにくいですが、頑張ってください。

どうしても狭くて無理なら、針やゼムクリップの先を差し込んで、軽くこする方法もあります。


反転バネ(写真中央の金属の円盤)は錆がひどく、縞模様になっています。

反転バネは弾力のある金属で出来ており、強く押すとへこんだ状態を維持し、もう一度強く押すと元の形状に戻る・・という性質があります。

しかし反転バネをタクトスイッチ内に入れている時は、狭くて完全変形するほど強く押せないため、形を維持することはありません。(指で押している間だけ変形する)

押している間だけ(反転バネが変形している間だけ)写真左側の矢印3か所が繋がって電流が流れます。

反転バネを磨くときは、特に真ん中と外周の部分をしっかり磨いてください。

ここが写真左側の矢印3か所と接触します。

 

↓組み立ては、木工用ボンドで接着しました。

ピンセットで金属カバーを抑えながら、爪楊枝を使ってボンドを少しずつ「薄く」塗ります。

真ん中のボタンごと接着しないよう気を付けてください。

瞬間接着剤は失敗するとやり直しが大変なのでお勧めしません。

 

木工用ボンドは水っぽいので塗りやすいですが、固まるまで時間がかかります。

薄く広く、必要最小限に塗れば乾きやすいです。

接着剤を付け過ぎた場合は、爪楊枝などで除去してください。

または、固まった後にカッターで切り取ってください。


↓乾燥後

 

ちょっとボンドを付けすぎました。

木工用ボンドは意外と接着力があるので、ツノの部分まで塗る必要はありません。

 

研磨して明らかに反応が良くなりました。

むしろ新品より調子良いです。

磨いているのだから完璧な状態です。

例え新品のリモコンを購入しても、タクトスイッチが新品とは限りませんからね。

この手のタクトスイッチは中国の謎メーカー製で、長期在庫品の可能性があり、購入時から錆びている事があります。

新品の電化製品を購入したらスイッチが効かない・・・ということもあります。

リモコンを半年ほど使用しましたが、ボタンの効きは良好です。

 

劣化したタクトスイッチは「丸ごと交換するのが一般的」です。

しかし今回の方法ならハンダ付けが必要ありませんし、交換部品も必要ありません。

また、交換部品が新品とも限りません。

特殊なタクトスイッチが使用されている場合は、交換部品を探すよりも研磨した方が早いでしょう。


XBOX360コントローラ(有線)のLBボタンを研磨

新品購入時からLBボタン(コントローラの左上の手前)の反応が悪かったです。

購入してから半年後に研磨して改善しました。

タクトスイッチの研磨方法は上述の扇風機リモコンと同じです。

 

↓コントローラには4つのタクトスイッチがあります。

今回は左上のみを研磨しました。

プレステのコントローラと違って、組み立てが簡単でした。

背面のシールの下にある隠しネジの存在だけ知っていれば、後は簡単です。

 

↓反転バネがひどく錆び、表面が割れて段差が出来ています。

研磨後は平坦になり、接触面積が増えました。

左側の茶色い部分は完全に磨き切れていないように見えますが、接触は良いです。

鏡のようにピカピカにする必要はありません。

 

↓反転バネの裏面は最初からピカピカでした。

この面は、どこにも接触しません。 


XBOX360コントローラ(有線)の左スティック(押し込み)を研磨

↓左スティックを押しこむ時の反応が悪くなったので研磨しました。

このタクトスイッチは、多軸ユニット(アナログスティック)の隣にあるため、分解が面倒でした。

破壊してしまう可能性があるので、お勧めできません

道具は、先の細いラジオペンチ、ピンセット、ニッパー、カッターナイフ(小刃)、クラフトナイフを使用しました。

 

↓タクトスイッチは2本の細長い金属板で押さえつけられています。

金属板にオルファのクラフトナイフを差し込んで、テコの原理で持ち上げます。

カッターナイフだと刃が薄くて折れやすいので危険です。

また、ラジオペンチやニッパーでは分厚くて差し込めません。

クラフトナイフをお勧めします。

次に、四角い金属カバーを外すために4つのツノを切り取ります。

しかし狭い場所にあるせいで、カッターが差し込めません。

私はカッター刃(小刃)を1枚だけ折り、それをラジオペンチで掴みながらツノを切り取りました。

金属カバーを隙間から抜き取るのは無理だったので、思い切ってニッパーで金属カバーを千切りました

 

次に黒いボタン(押す部分)を取り外します。

タクトスイッチの真上にある「白い出っ張り」が邪魔で取り外しにくいですが、頑張って先細りラジオペンチなどを使って外します。

 

そして、反転バネと、スイッチ内部の接点3か所を研磨して終了。

狭いので内部は磨きにくいです。

目視ではそれほど錆びておらず、反転バネの中心部分に傷のようなものがあるだけでしたが、研磨すると良く効くようになりました。

 

↓組み立て後。

金属カバーは破壊したのでありません。

2本の金属板でボタンを押さえつけているだけ。

金属カバーがなくとも作動に問題はありません。


XBOX360コントローラ(有線)のRBボタンを研磨

購入から2年後、今度はRBボタンの効きが悪くなってしまいました。

さすがに時間が経っているので仕方ないですね。

久しぶりに分解、研磨しました。

久しぶりなので上手く出来るか不安でしたが、昔取ったキネヅカ、やっぱり簡単でした。

 

↓LBボタンと同じように錆びています。

 

↓本体側。

写真では分かりづらいのですが、上の接点の突起が少しサビています。

真ん中の丸い接点も色が付いています。

 

↓ひび割れで段差が出来たため、接触不良になったようです。

真ん中と外周部が接触するので、しっかり磨きましょう。


XBOX360コントローラ(有線)の左スティック(押し込み)を研磨(2回目)

前回の修理から1年半ほど経ちましたが、効きが悪くなったので再び分解・研磨しました。

前回の修理時に金属カバーを破壊したので、2本の金属板を上に曲げるだけで分解できました。

磨きにくい場所なので、前回の磨き方が中途半端だったようです。

前回と同じく、小さな傷が付いているだけでサビは見られませんでしたが、研磨すると良く効くようになりました。


プレイステーションのコントローラー初代デュアルショックのボタンを研磨

数年前からボタンが効きづらかったので分解して接点を洗浄しました。

↓洗浄前

 

こちらはタクトスイッチではなくPCのキーボードと同じ仕組みで、黒い導電ゴムと基盤のパターン(配線)が接触するタイプです。

導電ゴムの表面が劣化しており、抵抗値が増大していました。

消毒用エタノールを綿棒に塗布して導電ゴムを擦ると、黒い汚れがたくさん出ました。(エタノールの代わりに熱湯でも良いかも)

また、導電ゴムが接触する部分(基盤のパターン)を、湿らせたメラミンスポンジで軽く研磨しました。

 

ついでにアナログスティックの軸ユニットも洗浄しました。

ユニット内部に無水エタノールをスプレーで噴射して綿棒で汚れをかき出し、防錆・潤滑のためユニット内部にリチウムグリススプレーを噴射して終了。

この方法では汚れは落ちているはずですが、錆は落ちません。

 

修理後、ボタンが良く効くようになりました。

今まで我慢して使ってたのがバカらしいです。

しかし組み立てがかなりシビアで、うまく配置しないとはめ込めません。

特にL1、L2、R1、R2ボタンのハメ込みが面倒です。

洗浄より組み立ての方が難しいです。

右往左往している間に、振動モーターのリード線を引っ張って千切ってしまい、ハンダ付けしたため作業に時間がかかりました。

 

2台目を分解してマイクロスコープで見たところ、ダニの死骸や卵が付いていました。きたない。

↓30倍
  

↓100倍
  

(1) コントローラ内部にダニや汚れ(エサ)が入り込む

(2) ダニがエサを求めて内部で移動しまくる

(3) ボタンや十字キーを押したときに、運悪く押しつぶされて死ぬ

(4) ボタンや十字キーの部分に死骸が集中して接触が悪くなる

 コントローラは意外と隙間が多く、お菓子などが入り込みやすいです。

(キーボードやマウスと同じ)


ストップウォッチのタクトスイッチを酸洗い

ダイソーのストップウォッチが、強く押さないと反応しない状態(錆)になりました。

実験的に、タクトスイッチを酸洗いしました。

クエン酸の水溶液で錆を落とします。

他のタクトスイッチと同じ形状です。

ハンダ付けされておらず、基板と筐体の間に挟んであるだけなので取り外しが簡単でした。

この手のストップウォッチは、スイッチのハンダ付けをほとんど行わず、「ネジで締め付けてあるだけ」の部分が多く、接触不良が起きやすい構造となっています。

 

ガラス瓶の中に、

(1) 分解していないタクトスイッチ

(2) ダイソーのクエン酸を大さじ1杯

(3) 食器用中性洗剤を大さじ1杯

(4) 100cc/50℃くらいのお湯

 

を入れて、瓶を振ってかき混ぜました。

その後15分くらい放置。

抵抗値が改善し、新品同様の反応になりました。

内部にクエン酸や溶けた錆が残ると良くないので、しばらく湯に付け込んでおいて綺麗に洗い流しました。

タクトスイッチは隙間が少ないので「酸が内部に浸透しにくい」と予想していましたが、酸洗いでも改善できるようです。

でも隙間がどれくらい空いているか、どれくらい浸透するか、クエン酸が残留しないか・・・が不安定なので、お勧めできません。

やはり分解して研磨が確実です。

洗剤・・・内部への浸透力を高める

・・・反応を速くする、クエン酸を溶かしやすくする